という訳でこんにちは。辛辣辛口なメイド喫茶レポといえばこの人、なすカレーです。なんとレポは12年ぶりの更新となります。次々とフォーマットの変わる過去ログでレポの最終更新時期を探していたら、
>「さっきメイド喫茶行ったんだけど、近くの席で >“なすカレーって何のかんのでいい生活してるよな、彼女いるし” >とか話してた人がいたよ( ・∀・)」
とか出てきました。私も昔はそのスジではそこそこ有名でしたのよ!
>日々仕事場で「うむ、君はなかなかいいスジしてるじゃないか」と >偉そうに講釈垂れながら美少女フィギュアのパンツ越しの股間を >かぶりつきで眺めている私のような人間にとっては >同じ立体と言えどあまり興味の沸かない分野に思われますが (同じく出てきた日記ログ)
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■メイド喫茶レポ in 池袋 「ワンダーパーラーカフェ」
〜「本来、メイド喫茶はこうあるべき」という硬派オタクのこだわりを突き詰めつつ、ブームの平成を乗り越え今も現存する実力店。〜
というわけでメイド喫茶です。今回のメイド喫茶は、うちの子が特に行きたかった有名店らしく、予約しなければ入店できないことも多々あるとか。レポは12年ぶりですがメイド喫茶に行くこと自体も久しぶりです。はたして東京きっての硬派なスタイルだというメイド喫茶ワンダーパーラーが私の目にどのように映るのか。私も大変気になるところです。
>有名ブランドの紅茶と日替わりケーキの他、パスタやビーフシチューなどを提供。 >おもてなしにこだわるメイドが接客を担当。 (Google紹介文)
お店は池袋の乙女ロードを抜け、少し離れたところの裏路地。知ってる人でなければ間違いなく訪れることがないような場所にありました。開店は12時からということで、12時で予約して入店。ロングスカートの「これだよこれ!」といったふうのメイドさんに席へと案内されます。 店内はあまり広くはなく、テーブル席が8席くらい。突き当りにはバーカウンターのようなものも見えます。私たちは一番手前のレジ横の席に通されたので、店内の奥のほうはよく見えません。
その日のメイドさんは2人、席料、時間制限、オーダーなどハウスルールを説明に来たメイドさんは腰を落とした丁重な接客姿勢です。昔の私なら席料や時間制限の時点で「キャバクラかよ(ハッ!)」と鼻で笑っていたところですが、干支一回りの年を重ねたせいかそのくらい取らないとやっていけない現実も見えています。良いサービスにはお金を落とすべき、ちなみに先日行った怪獣酒場では2人で飲み食いして合計1万円、加えて物販にまで手を出してきましたが、高かったとは全く思っておらず、むしろ「エレキングのぐい飲みも買えば良かったな」と思うくらいです。現在無職ですが。
で、メイドさん。店の雰囲気作りに合わせてか、落ち着き奥ゆかしさを感じる喋りで案内してくれます。間違っても冷凍ピラフが美味しくなる魔法を使ってくるタイプではありません。ロング丈のメイド服がまた雰囲気を良くしてくれます。レムとラムですらビキニアーマーを着せられる昨今、「本来こうあるべき」というメイド文化は死んだと思っていましたが、こんな都心の東京ジャングルで今も息づいていたのです。そうそう、こういうのでいいんだよ!しかも紅茶は自慢らしく、あのカレルチャペック紅茶店の紅茶も用意されていました。もうそれだけで行く価値があります(今回の旅行では吉祥寺のカレルチャペック本店にも行ってきました)。
さすがうちの子が長年来たがっていたというメイド喫茶です。ブームから12年、キャバクラ・模擬店に成り下がったメイド喫茶など行く価値が無い、メイド喫茶レポートもこれで最後だろうと思っていましたが、最後の店がこの店で本当に良かった、本当に……
ん?
何この………何?
席の隣にそびえ立つゴミの山。あれ?いつメイド喫茶から退店したっけ? 右を見れば、英国メイド喫茶、左を見ればゴミの山。気付かぬうちに、夢の国と夢の島のはざまに立っていました。さすが東京、駅と駅の間が徒歩数分
いやいやいやいや!!ちょっと待ってちょっと待って!(大人気YouTuber宮迫風に) これアリなん!?アリなんっっ!? あまりのギャップ萌えに、頼んだ紅茶が届く前に夢から覚めてしまいます。え、どゆこと!? トナーでも入っていそうな何かの段ボール箱、何かが入ってる紙袋、無造作に置かれた浴衣の女の子の写真、施設なんかの床に良く敷かれる450x450のパネル絨毯の使いさし。無造作に積まれた備品という名のゴミ。 「奥に見えるバーカウンターも面白いなー、もっとよく見てみたいなー!」とキョロキョロ店内物色に入るつもりが、視界に広がるごわごわした物が目を放してくれません。
グエーーーーー!!!(死)
震災の傷は未だ癒えていないのでしょうか、雰囲気の良いヴィクトリアン調の戸棚は半開きに、中には食器などがごちゃごちゃに詰め込まれています。ここのメイド服と同じ服を着たドールは妙に低いシャンデリアの隙間ギリギリに設置されており、まるで東京の交通事情を模したかのようにゆとりを感じさせません。そしてメイドドールよりも存在感を放っているのが戸棚の取っ手に引っ掛けられたTシャツ。こういうの自宅でよくやっちゃうよね!
店内に通されたと思っていましたが、実はバックヤードだったのかもしれません。床には加湿器が置かれ、店の奥にも見えたことから乾燥には大変気を使っているようでしたが、この状況を見た客の感想には配慮できなかったのでしょうか。なぜ店の雰囲気を自らブチ壊してしまうのか。
そういえば昔、私が常連になっていたプリムヴェールというメイド喫茶があったんですよ。 そこで私はいつも正面が壁のカウンター席の端、レジ横の席を半ば指定席のように好んで座っていたんですよ。その理由としては ・キッチンやメイドさん待機位置からは遠く、話しかけられにくい ・視線を上げてもメイドさんと目が合わない(でも鏡で姿は見られる) ・雑誌棚が近い という、コミュ障を煮詰めたしょーもないものだったんですが、その席からはレジ裏が見えたんですよね。確かにレジ裏ってごちゃごちゃと物を置かれがちでしたが、メイドさんは普通にレジに立ててたし、数年通って「うわきったな!」という感想は抱かなかったはずです。普通はそうなんです。
うわきったな!!!
驚くべきことに、この店内撮影OKなんですよね。撮影OKなら余計にもうちょっと何とかならないのか。ネットで調べたらこのゴミに布地を敷いて隠している写真も見られましたが、そういう小手先でどうにかなるレベルじゃない。 そしてさっきから写真では見切れてますが、このゴミ山の奥にはやんごとなきお家柄であろうと推察されるネコチャンが鎮座しているんですよ。人間様の椅子よりも立派なのに座って、完全にバエるやつですよ。撮影OKはこのネコチャンの為にあるようなものですよ。
ネコチャンも泣いてるだろこれ。
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メイド喫茶ブームも去り、好んで通うのはごく一部の一途なファンだけ。そういった現状であろうとは予想されます。この店に通う人も、硬派なイメージのこの店に感銘を受け、この店が好きになって通っているんだと思います。しかし「恋は盲目」などと言う通り、好意は人の目を曇らせます。店はその好意に甘え過ぎてしまっていないでしょうか?しっかりとしたコンセプトを持ち、雰囲気づくりが徹底されていると思われただけに、その雰囲気で疑問がついてしまったのは非常に残念でした。
「本来、メイド喫茶はこうあるべき」という硬派オタクのこだわりを突き詰めつつ、ブームの平成を乗り越え今も現存する実力店。 しかし、あまりに脇が甘過ぎる。本当にそれでいいのか。
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◆おまけ1
退店時、メイドさんが外まで出てお見送りしてくれたんだけど、その時のお辞儀がよくある「お客さんが見えなくなるまで頭を下げ続ける」だったんだよね(たぶん50〜60数えるまで頭上げたらダメなやつ)。だから客はメイドさんの頭頂を見て別れることになるんだけど、超個人的には20〜30くらいで頭を上げて、最後に笑顔でひらひらっと小さく手を振ってくれると嬉しいっていうかめっちゃ惚れてしまうのでキモオタに対してはやめたほうがいいと思う。横にうちの子がいてもあぶないやつ。
◆おまけ2
帰り道、誰も来ないような裏路地でプリチャンカフェやってた。
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